2010年06月11日

横山裕一「ネオ漫画」の世界にどっぷり浸る(Business Media 誠)

 「普通の漫画じゃない!」。いわゆる書店の漫画コーナーにあるような普通の漫画ではなく、コンテンポラリーアートや建築、カルチャー好きな人たちの間で爆発的な人気を誇る横山裕一氏。

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 現在、川崎市民ミュージアムで開催されている個展「私は時間を描いている」では、漫画作品はもちろん、漫画以前に描いていたという油彩画、そして、オリジナリティあふれる横山氏の漫画ワールドを形成する幼少期のスケッチなど、横山裕一のほぼすべての作品が網羅されている。

 会場全体の構成を見渡すと、会場全体を囲むようにぐるりと円を描くようにテーブルが連なっており、そこには「ニュー土木」「アウトドア」「トラベル」「NIWA」の漫画作品の原画が展示されている。そして、中央のテーブルには、今回の新作となる漫画「ベビーブーム」のボツ原稿を使った、非常にカラフルで繊細なコラージュ作品の台と全漫画の全コマ、約3000コマをスキャンしたという映像が上映されている。そして、会場を取り囲む壁面には、油彩画等の過去の作品が展示されている。

 横山裕一氏が漫画を描き始めたのは「時間」を描くことができるから。今回の展示タイトルにもあるが、この展覧会はその連続性が堪能できるような構成になっている。

 「1枚の絵だとその前後の時間が描けないじゃないですか、なのでその続きを描きたいというところから漫画が始まりました。15年くらい前からカラーの漫画みたいなものを描きはじめました。あっという間でしたね。今後も僕は漫画をやるべきだと思う。展覧会をやってくれるのは非常にうれしいことです。僕の最大の目的は本を売ること、普及させること、社会教育ですよ、啓蒙活動。それには美術館が一番いいんですよ。人が来て買ってくれるから」(横山裕一氏)

 今回の会場構成は、トラフ建築設計事務所。トラフの鈴野浩一氏はかねてより横山裕一漫画の大ファンで、サンフランシスコの文化施設「NEW PEOPLE」の設計を手がけた際も、インテリア全体に横山さんが描く顔をフィーチャーしている。横山漫画を知り尽くした鈴野氏は、今回の展覧会のオファーを快諾、随所に横山氏の世界観をちりばめるとともに、漫画を読むために最適な会場構成を施した。

 「会場全体に人工芝を敷いたのは、横山さんの「ニュー土木」や「NIWA」などの作品がアウトドアなイメージからです。横山さんも人工芝大好きと聞いていたので。今回の会場構成のポイントというのは「時間の流れを見せる」ということでした。美術館では、壁で作品を見せるのが一般的ですが、それだと高尚な作品っぽく見えてしまう。それでテーブルで見せることを考えていて、いろいろな方法を試しているうちに、すべてのテーブルを繋げて美術館の外周に添うようなかたちでぐるっとめぐるのがいいと思いつきました。外側を1周回ると「トラベル」の漫画の内容にも重なります。テーブルは外側と内側からそれぞれ漫画が読めるようになっており、漫画は左から右に読んでいくので、内側にいる人は外側の人と反対周りになってぐるぐる会場をめぐることになる。そういう人がすれ違っていく姿自体をデザインしました」(トラフ鈴野浩一氏)

 上の写真は、オープニングの日に横山氏と担当学芸員が作品解説をしながらツアーを行ったときの様子。テーブルの内側と外側に人が群がり、互いに違う方向にぐるぐる周りながら作品を読む。人工芝の上をザクザク歩いている人たちの姿は、「ザッザッザッザッ……」という漫画の効果音が聞こえてきそうな感じだった。

 「ニュー土木」所収「BOOK」より。これは、数人の人(?)が現れ、部屋にある本棚から本を放り投げたり、手裏剣のように相手に投げ、それを刀のようなものでザクザクと切り刻んでいく。

 「ニュー土木」所収「土木」より。これは横山さん自身が「最高傑作」といっている作品の1つ。横山ネオ漫画の原点とでもいうべき作品だろうか。岩を切り崩し、ローラーでならし、人工芝をしく。その上に落ちてきた大きな岩がエントランスとなり、そこからエレベーターで地下へと向かっていく。

 これが会場中央に展示された、今回の目玉とでもいうべき作品。雑誌「Web Designing」で連載されていた漫画「ベビーブーム」の没カットを寄せ集めて作ったというコラージュ作品だ。「ベビーブーム」は、それまでの「NIWA」や「トラベル」とはまったく赴きの違う作品。画材をペンからマジックに変え、出てくるキャラクターも、ハードボイルドな人間とはまったく異なるかわいいひよこ(のような人物)やうさぎ(のような人物)や鳥(のような人物)。

 「ある意味僕が一番関心を寄せているのがこの展示です。この作品の前では、絶対にフラッシュを使わないでください。使ったら本当に通報します。この作品は退色しやすいマジックを使っており、テストで屋外に置いてみたら数時間でピンク色がなくなってしまった。ところどころに線が描いてある紙があるんですが、それは試験紙です。あまりにも退色し過ぎたらこの展示は中止します」と横山氏。

 そのほか、横山氏が小学校時代に描いていたという幻の漫画原稿や、だれもが一度は書いたことがあるであろう暗号日記、そして創作に欠かせないカセットテープが展示されている。

 漫画原稿や暗号日記は分かるとして、何故カセットテープ? と思う人もいるのではないだろうか。横山氏は常にテレコ(現在はICレコーダー)を持ち歩き、人との会話を録音するのである。アトリエに来客があったときにもテープを回す。そして、録音された友人たちとの会話を聞きながら、その楽しい雰囲気を思い出して漫画を描くのだという。このインタビューをしていたときにも、もちろんICレコーダーを回していた。

 また、6月4日からは、アラタニウラノにて横山裕一個展「BBF」を開催されている。川崎にも展示されている漫画「ベビーブーム」の没カットを集めた新しいコラージュ作品。それを1冊にまとめたアートブック「ベビーブームファイナル」の発売を記念して、作品の原画などを展示。会期中は公開制作を行い、100号という大きなサイズのキャンバスに挑むという。

 この機会に、人工芝と機械と建機と豊かすぎる表情の人、かわいい動物らしきものが織り成す、横山裕一ワールドツアーに出てみてはいかがだろうか。

●横山裕一 ネオ漫画の全記録:「私は時間を描いている」

川崎市市民ミュージアム 神奈川県川崎市中原区等々力1-2

開催中〜6月20日(日)一般600円

お問い合わせ:044-754-4500

●横山裕一個展「BBF」

ARATANIURANO 東京都中央区新富2-2-5 新富二丁目ビル3A

開催中〜7月14日(水)無料 open.11:00〜19:00 火〜土/日月祝休

お問い合わせ:ARATANIURANO 03-3555-0696

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2010年06月07日

「枝野幹事長」固まる 菅新首相、反対論応ぜず 蓮舫氏は消費者・少子化担当相 (産経新聞)

 菅直人新首相(63)は5日、参院選の指揮を執る民主党幹事長ポストに、枝野幸男行政刷新担当相(46)を起用する意向を固めた。また、連立政権を離脱した社民党の福島瑞穂党首が務めていた消費者・少子化担当相に、民主党の蓮舫(れんほう)参院議員(42)を起用することも決めた。菅氏はすでに、官房長官に仙谷由人国家戦略担当相(64)の起用を内定している。官房副長官には古川元久内閣府副大臣(44)を新たに起用し、松井孝治官房副長官(50)を再任させる方針も固めた。

 幹事長ポストをめぐっては、菅氏は枝野氏の起用を早くから検討していた。しかし、枝野氏が反小沢(一郎幹事長)勢力の急先鋒(せんぽう)であることから、小沢氏に近い議員から反発が出ていた。このような情勢を受けて、菅氏を支持する議員の間にも、「枝野氏では党がまとまらない」として反対論が出ていた。

 菅氏は5日午前、宿泊していた東京・紀尾井町のホテルニューオータニを出て、同・永田町の党本部に入り、菅グループの代表を務める土肥隆一衆院議員(71)、荒井聡首相補佐官(64)、平岡秀夫衆院議員(56)ら同グループ幹部と会談した。

 土肥氏らは菅氏に対して、党内情勢を理由に「枝野幹事長」を断念するよう説得したが、菅氏は「任せてほしい」と述べて応じなかった。

 菅グループ幹部との会談後、菅氏は同日昼、党本部に仙谷、枝野両氏を呼び、閣僚・党役員人事や政権運営について検討に入った。

 人事では、国会対策委員長に、鉢呂吉雄元国対委員長(62)が浮上した。また、入閣が有力視されている荒井氏に、国家戦略担当相と党政策調査会長を兼務させることが検討されている。

 蓮舫氏の消費者・少子化担当相への起用は、政府の行政刷新会議の事業仕分けでの活動が評価された。蓮舫氏は5日午前、都内で記者団に、入閣の連絡は来ていないとしたうえで「(入閣を)言われたら断る人はどなたもいないと思う」と述べた。

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2010年06月01日

<警察庁>日証協DBに暴力団情報提供 証券取引から排除(毎日新聞)

 暴力団など反社会的勢力による証券市場・取引への介入を排除するため、日本証券業協会(安東俊夫会長)と警察庁は、導入を検討している「反社会的勢力データベース」に、警察庁が保有する暴力団情報を提供することで合意した。取引約款などに暴力団排除条項を義務付けるなど厳格な自主規制規則も7月から実施する。証券市場を舞台にした暴力団排除の取り組みが前進する見通しになった。

 日証協による暴排活動については、国家公安委員会が昨年3月、暴力団対策法上の不当要求情報管理機関に登録。約300社の会員各社がそれぞれ所有する反社会的勢力の情報の集約を進めてきた。

 しかし、データベースの機能充実には、警察が蓄積した情報の活用が不可欠だとして、安東会長が先月、安藤隆春警察庁長官に支援を要請。警察内部で検討した結果、提供可能との結論に達したという。利用のガイドラインは今後検討する。ただ、データベース構築には数十億円が必要とされ、運用開始は早くても来年度以降になる見通しだ。

 一方、自主規制規則では、新規顧客の口座開設の際、(1)反社会的勢力ではないとの確約を取る(2)該当すると判明した場合は契約を解除−−などの条項を契約書や約款に盛り込むよう求める。ある捜査幹部は「証券業界は、97年の証券不祥事で浄化が進んだ大手から中小、ネット専門までさまざま。暴排に関する統一的な取り組みができる意味は大きい」と評価する。

 巨額の資金を得やすい証券取引への介入を巡っては、暴対法で資金確保が難しくなった暴力団が、金融知識のある元証券マンらと結託。上場基準が緩和された新興市場などで資金獲得活動を繰り返しているとの指摘がある。

 実際に07〜08年、大証ヘラクレス上場の通信サービス業者の株価を不正に操作した証券取引法違反容疑で、大阪府警がパチンコ情報提供会社を摘発。中心人物は山口組系の元暴力団幹部だった。今年3月には、ジャスダック上場のIT関連企業が破綻(はたん)直前に約9億円の架空増資をしたとして、警視庁が暴力団との関係が疑われる健康食品販売会社役員を金融商品取引法違反(偽計)容疑などで逮捕した。

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