史跡整備に伴い塔基壇と周辺を調査。基壇中央の地中に置かれた心礎(東西約1・75メートル、南北約1・35メートル、花崗(かこう)岩製)西側の断面で、柱穴2基を確認した。それぞれ心礎から南北に5メートルずつ離れていた。基壇築成の整地中に掘った後に、柱を抜き取っている状況から、町教委は心柱を建てる際のやぐらの柱穴と判断した。
町教委などは、やぐらは4本柱で組まれ、頂部に滑車のようなものを設置し、西側から綱を引いて心柱を建てたと推測。塔は三重で、心柱とやぐらの高さは約20メートルと考えられるという。
中宮寺は聖徳太子が母、穴穂部間人(はしひと)皇后の宮を寺院にしたと伝わり、「太子建立七カ寺」の一つ。室町時代に約500メートル西にある現在の中宮寺に移ったとされる。
整備検討委員長の大脇潔・近畿大教授(考古学)は「塔の心柱の建て方が具体的に解明できた。他の塔跡にもあるはずで、今後はこうした柱穴を意識し調査してほしい」と話している。
現地説明会は住民向けは20日午後1時、一般向けは21日午前10時から。
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